2001年9月の不定期日記 
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不定期日記




■ 2001.9.27  

 ご近所のシステムにちょいと根の深いバグが見つかって、プログラムソースの丸洗いをしなければならないのに、開発者がお休みでいない…ってなことで、そこらへんで暇そうにしていた人員が駆り出されました。というわけで、私も動員されてしまい、深く考えずに引き受けたら……いやもう、一寸先は闇とはこういうことだと思いましたハイ。
 私のごとき、へっぽこプログラマもどきにも、すごいことになっていることが一目でわかるソースコードでした。プログラミング上の禁じ手の乱れ打ちに加えて、コメント皆無。いやあ作ったときの修羅場が目に浮かびましたが、あとから読む人間もつらいっす。もうアタシにはわっかりまっせーん…と言って投げ出したいです。でも、明日もそいつの解読をせねばならんのだなあ……(詠嘆)
 いえ、言いたいことはもう他にもいっぱいあって、最初は愚痴愚痴書き垂らしていたのです。でも、大方書きあがって、ふと我に返って、「今から私、この100%濃縮愚痴長文をHTMLファイルにして一個一個タグ打って、FTPでサイトにアップしようとしてるわけか…?」と思うと、ちょっと冷めてきまして……
 愚痴はこの仕事振った上司に絡み酒で垂れようと思います。勿論、おごってもらいますわ。ふふふふ。

■ 2001.9.24  

 太田記念美術館に行ってきました。浮世絵専門の美術館で、原宿のど真ん中にあります。表参道から一本入ってすぐのところにあるんですが、ほんとに横道にちょっと入るだけですごく静かなところに出るのが、東京の味のあるところだと思います。
 美術館は小さくて、午後遅くからでも気楽に行けるのがいい感じです。久々にトリップしました。

 で、ですね。今日のささやかな幸せも幸せなんですがね……ビッグイベントがあるのです。ふふふ。
 それは、奈良国立博物館の正倉院展!(今日見つけたくせに…)
 山岸涼子の『日出る処の天子』にハマり、岡野玲子の『陰陽師』にハマってからというものの、わたくしはこのイベントを心待ちにしておりました。今まで一度も行けなかったのです。あの玉虫の厨子が、五弦の琵琶が〜……もう、おっかけとでも何とでも言ってください。
 今から会期中にどうやって休暇をもぎとろうか、真剣に作戦考案中です。

■ 2001.9.22  

 連れ立って、神社に向かっていました。広いまっ平らな真っ直ぐの道をてくてくと歩いて、突き当りが神社で、そこでお祭りがあるはずなんだけど、短い石段をのぼって大きな鳥居をくぐると、お祭りの用意は全然できていません。
 それでなくても、景色がちょっと変だなと思ってあたりをみまわすと、並んで植えられている松の木のむこうにおおきな碧色の水平線が見えます。よくみるとそれは、満々とたたえられた水で、振り返ると自分の足元にもひたひたと水が寄せてきていました。水は前からも後ろからも海の波のように押し寄せて、あっというまにあたりは水に覆われて私たちは流されてしまいました。
 しかたなく流されていると、なんかふさふさと毛が生えた壁にぶつかったので、見上げるとそれは大トトロでした。大トトロは口を開けて大あくびして、その口に私は飲み込まれそうになったんですが、なかはもしかして猫バスのように安全かもなあ…と思ってぼうっとしていたら、目が醒めました。

 これだけ内容を覚えていて、しかも色つきの夢を見るのは珍しいんですが。っていうか、絶対この間見た『隣のトトロ』のビデオと、さらに寝る前に読んだ中野美代子の『青海<クク・ノール>』のせいです。
 それにしても、支離滅裂……

■ 2001.9.16  我が家のしんちゃん

 下の妹とはかなり年が離れていて、奴はいま中学生やってます。でもあの年頃の女の子らしくなく、なんだか往年の小学生のようです。
 そんなに頻繁に実家に電話を掛けるほうではないのですが、掛けるとほぼ確実に下の妹が出ます。今日もついさっき掛けたのですが、そのやりとりが毎度のことながら笑えます。
 私は自宅の電話番号でさえ掛け違いが多いので、必ず「××さんのお宅ですか」と確認を入れるのですが……

 私「夜分遅く申し訳ありません、××さんのお宅ですか?」
 妹「あー、……(たっぷり30秒ほど沈黙)×××ちゃんー?」

 ・・・・・・読むときはクレヨンしんちゃん風でお願いします。
 あーじゃないだろコラ。どちらさまでしょうか、だろがコラ。
 でも、これはましになったほうで、以前は、

 私「夜分遅く申し訳ありません、××さんのお宅ですか?」
 妹「…ダレ?」(←これまたしんちゃん口調でお願いします・・・)

 私だとわかってて言っているなら大問題だが、わかってないとしても大問題です。
 こんな奴ですが、来年受験です。
 どうも受かりそうな学校は家からかなり遠いようで、本人は「めんどくせー」とかぶーたれてますが、両親は「入れてもらえるだけありがたく思いなさい」と達観の境地に達しています。
 明日の野原家(仮名)はどうなるんでしょうかー…すでに家を出た私もまた所詮は高みの見物なのであります(笑)

■ 2001.9.15  

 溜めておこうといいつつ……
 王様の耳はロバの耳〜…と叫んだ人の気持ちがよくわかります。ただ叫ぶことは簡単だと、本当に思います。
 また自分を押さえつけて書くことは、本当に難しいと思いました。

 全然関係ない話ですが、今日家の玄関で蛇を見ました。オートロックの自動扉のあたりにいました。
 緑色で長さは多分3〜40cm。細くて小さい蛇でした。なんでこんなとこに迷い込んできたんだろうと思って管理人さんを呼んだら、さすがにおじさんも蛇は苦手らしく、あのよくゴミ拾いとかで使うトングみたいなので掴んで外に逃がしてやりました。
 そのとき印象的だったのが、「蛇だから殺したくないから…」という、管理人のおじさんの言葉。古くからの感性って、結構残っているものだなあ、とちょっと感慨にふけりました。
 で、なんとなく連想で、川上弘美の『蛇を踏む』を読み返してみたりしています。

■ 2001.9.13  

サーバメンテナンスのため、昨日から今日まで更新ができませんでした。
でも、ほんと偶然のタイミングですが、昨日という日は、それでよかったと思います。
なんだか気持ちにまかせて碌でもないこと書いていそうなので。
いろいろと思うことはありますが、今回は自分の中にだけ溜めておこうと思います。


亡くなられた方々に、心より合掌。


■ 2001.9.6  最近巷に流行るもの

◆会社にて:
 スポットで入ってくれてた助っ人さんから引継ぎを受けつつ、いつのまにか雑談モードに入る。
私「もう次のお仕事決まってたりするんですかあ?」
助っ人さん「んー、僕ジオン軍に志願するから〜」

◆宴席にて:
 会社で仲良くしている方々と飲んでいたときのこと。
A氏「ねえねえ(B氏を指して)こいつちょっと殴ってみてよ」
私 「え、え? なんでですか?」
A氏「いいからいいから…」
B氏「(にこにこ)」
私 「いきなりそんなこと言われても…」
A氏「別になんにもしないから〜。こいつも怒らないから。てーか殴ってほしいんだから。な?」
B氏「うんうん(にこにこ)」
私 「えー…(怪しみつつ)じゃ遠慮なく…えいっ」(ぺらぺらの居酒屋メニューで)
B氏「殴ったね、親父にも殴られたことないのにっ!」(←嬉しそう)
A氏「(机を叩いて爆笑中)」

◆会社にて:デバッグ中
 前述のB氏とその仲間たち。
B氏「Cさーん、あの現象わかりましたよ」
C氏「んー、何だった?」
B氏「コード変換のバグ」
C氏「Dの野郎かー、しゃーねーなあいつも」
 隣で黙々とキーボードを叩いていたE氏がふっと口元に笑みをたたえる。
E氏「ふっ、ぼうやだからさ」

……PS2のガンダム、その世代の男性陣の間で大流行のようです。
なんだか彼ら、生活にハリが出てきたみたいです。

■ 2001.9.3  

 『千と千尋の神隠し』のサントラ盤、買っちまいました。あああもう何とでも言って〜……
 勢いで隣にあった『joe hisaishi meets kitano films』も買っちまいました。北野映画での久石譲作品集です。
 この2枚を今、エンドレスで部屋にかけているんですが、これ聞いていると、もともとの映画がたまらなく見たくなります。この際、ストーリーはどうでもいいです。映画の音楽、それから映像は、私にとって、小説で言う文体みたいなものです。ひとつのスタイルだと思います。
 だから、映画のストーリー性のみを取り上げてあげつらう批評には、私は与しがたいです。…なんてことを書いたのは、『千と千尋の神隠し』のストーリーが陳腐で見るに耐えないという批評を目にしたからなんですが。映画がストーリーだけで成り立つのなら、映画館に行く必要はなく、家で黙って脚本を読んでいればよいのです。
 私達が小説家や映画監督の個性として惹かれるのは、畢竟彼らの流儀、スタイルじゃないかと私は思うのですが。

■ 2001.9.2  

 遅まきの夏休みが終わりました。終わってしまいました。
 今回は一週間取れたんですが、前半祖母宅に手伝いに行った後はもう用なしで、実家に帰って自堕落かつ無気力の権化と成り果てていました。だって、私がまだ学生で家に居た頃は考えられないことですが、帰ってきてお茶でも飲もうと食卓についた途端、「ご飯にする、お風呂にする?」と聞かれるのです。「えー、まだいいよー」と生返事しつつ新聞なぞ眺めている私は、新婚家庭の亭主ではないにしても、これは長女というより、長男待遇ではないのか……
 昔はそれなりに家事はきっちり手伝うルールになっていた家だけに、家族の豹変振りがちょっと怖かったですが、まあ、実家は出てみるもんです。待遇大幅アップです。その代わりここぞの力仕事はさせられますが。

 ところで、実家のMacではじめて自分のサイトを見てみたんですが、……うげぇぇぇ画像表示が全然違う! いや、Macのほうが断然細部まで細かく綺麗に表示されているのですが、その分アラが目立つ目立つ。父が使っているので、解像度が異様にでかいせいもあるんですが、はぁ…ショックです。






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