2003年6月の不定期日記 
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不定期日記



■ 2003.6.22   穴があったら入りたい


 超絶恥ずかしいスペリングミスをサイト開設以来ぶちかましていたことに今日気づき、買い物に行く予定もぶっちぎって必死で証拠隠滅作業をしていました。隠滅しきったと思うのだが、どうか。なにせこんな基本的なスペリングミスを毎日目の当たりにしながら2年間も過ごしてしまった人間のやることだけに、一抹どころか百抹くらいの不安が。ご存知だった方は鼻で笑ってやってください。これまで幸いにも気づかれなかった方は、そっとしておいてやってください。ああ恥ずかしい。穴があったら入りたいのだが、しかしどこへ。


■ 2003.6.20   息が詰まるような


 無風の熱帯夜も、肌が切れるように凍りついた朝も、どちらも好きなのだ。
 何もかもが億劫に感じる怠惰さに支配される心地よさは同じだから。

 ……と散文ぶりっこしてみても、やっぱ暑いのは苦手だあぁぁ。
 夏休みは南半球にでも行くかな。

 いらないっぽいサービスをビシビシ落として、使っていないソフトをガスガスアンインストールしたら、少し挙動が安定してきた我が家のぱそくん。でもCDドライブを認識しないのは相変わらず。こいつも暑さに弱いのかな。根性ないところばっかり持ち主に似ている。


■ 2003.6.19   肩凝りがひどいので


 枕を買おうと思う。
 熟睡できていないのか、寝起きが頗るつきで悪い(普段から寝起きの良くない私の頗るつきといったら、会社を寝坊で半休しかねない勢いだ)し、起きると肩がガチガチに固まっている。低すぎるんだろうか。それよりも、床にノートパソコンを置いて猫背で使うのを止めたほうがいいのかもしれない。でも机に置くと電話線が届かないんだよね。ケーブルも買わないと。そういえば、掃除機のフィルターというレアなものもこの間切れたのだった。あと、近頃とみに色艶がはげ気味の革靴のクリームも買いたい。近頃とみに色艶がはげ気味の自分の化粧水も買いたい。台風の時期が去ったら折り畳みの傘も買いたい。(台風の時期はすぐに折れるから使わない。こないだ折ったばかりだし) 夏用のタオルケットも買いたい。アニー・レノックスの新譜も買いたい。

 と、結構切実な買い物が溜まっているというのに、その止めとばかり、パソコンの調子がおかしいです。いよいよおかしいです。以前直したばかりのCDドライブもまた認識不良に陥っており、ここでご昇天なさると、綺麗さっぱりデータが飛んだ挙句、復旧のしようもないという楽しい事態になります。思い切って新機を買っちゃおうか。でも次は林檎ちゃんが欲しいと思っていたのに、どうしたものだろうか。というか、林檎ちゃんについてはド素人な私にデータ移行ができるのだろうか。不安渦巻く梅雨時の日々。

■ 2003.6.15   思い出は思い出だから美しい


 高校の友人から、突然連絡が来た。卒業後本当に没交渉だったので、ゆうに十年ぶりだ。
 電話を掛けてきたくせに、これといって用はないという。ふと思い立って連絡でも取ろうかなーと思ったら、どこにかけても見つからないので、つい意地になって、どこまで追っ掛けられるか、徹底的に試してみたのだという。確かに私は連絡不精で、転居等の連絡を疎かにするものだから、大学の友人にまで行方不明扱いされている。そういえば、今回の転居も連絡してない人が結構いるな… メールが繋がる人には連絡したんだが。高校時代の他の同級生を当たり、大学時代の下宿を突き止めたものの、そこはすでに取り壊されてなく、古い名簿から実家に連絡して、現連絡先を入手したそうだ。警戒心の強いうちの実家がよく教えたなと思っていたら、けろっと「同窓生に一人死んでもらった」などと抜かしていた。なんて奴だ。

 聞くと、地元の大学に進んで高校の延長で放研に所属したが、その後普通に就職し、アマチュアの劇団で音響をやっているそうだ。話しているうちに懐かしくなって、いろいろ忘れていたことまで思い出してきて、きっとまたすぐに忘れるだろうから、書いておこうと思ったらえらく長くなってしまったので、こっちに分離しました。なんか懐古モードでちょっといかんなー(と言いつつ、載せる。)

 なんにせよ、イベントとか、舞台とか、そういう一発ものには魔力がある。特にステージのスポットライト。あれは大概の人が病みつきになる。散々舞台に乗るのを嫌がっていた新入生が、本番が終わるや「来年もやりたい!」と言い出すのを、目の当たりにしてきましたからねえ… ま、私自身がまさにこの罠にはまった人間ですけど。あとに何も残らないからこそ、思い出は美しく作られるし、もう一回それを見たい、体験したい、と強烈に思うんだろう。


■ 2003.6.14   土曜日の夜はひとりでお散歩


 世間様が休んでいるときに働き、世間様が働いているときに遊びたい。

 と、休日出勤するたびに思います。
 振休さえ取れれば、休出全然嫌じゃないんだけどなあ。むしろ大歓迎。上司はいないし邪魔されないしフロアは静かだし電車は空いているし。今日はほぼ一日、窓のない部屋……いわゆるコンピュータルームってやつです……で仕事してましたが、私こういうところ嫌いじゃないです。長いこといると気が滅入るって皆言いますけど、多分平気です。っていうと吃驚されますが。人がいないのが苦にならないって、そんなに変かなあ。単独行動は気が楽です。集団行動に身を任せるのが楽なときもあるけど。

 最近、集団行動がとみに億劫になっているのは、いまいる最大集団(つまり会社ですな)でのポジションのせいが一つ。自分が何かするのではなくて、誰かに何かをさせるのが仕事になっているのが、耐え難くつまらない。指示を出したり、とりまとめたりって、結局そういうことですよね。つまらない。私は目に見える、手に取れる達成感が快感なのです。即物的ですが。身体動かすのも、嫌じゃないしね。職人になればよかったかな。そういえば、楽器職人か花火師になりたかった時期があったっけ。てか、方向性がバラバラですけど。


■ 2003.6.11   我らが王国、あるいは牢獄


 土地柄は、かように、生きるにつらかった。人間すらいなかった。いたところで何をどうすることもできなかった。しかしダリュはここの生れだった。よそへ行けばどんなところでも、彼は追放を受けたように感じた。


 その王国から、音もなく追放されるとき。


 ダリュは空を眺め、高原を眺め、さらに、そのかなた海までのびている目に見えぬ土地を眺めていた。これほど愛していたこの広い国に、彼はひとりぼっちでいた。(A.カミュ『客』)


 空も高原も海も、目に見えぬ土地も、どんなに親しんだ世界でも、それは味方ではなく、また敵ですらもないことを、肝に銘じねばならない。


■ 2003.6.8   川崎

 のチネチッタがえらく変わっていてびっくりしました。そういえば、半年以上行ってなかったっけ。

 というわけで、『CHICAGO』観てきました。周りの評判には賛否両論あったのですが、私は楽しめました。レニー・ゼルヴィガーがあんなに可愛いとは。ポスターの写真なんかより8割増し可愛いです。あのポスターの写真(リチャード・ギアを挟んでキャサリン・ゼタ・ジョーンズと三人で並んでるやつ)、実はあんまりよくないですよね。浅墓な人たちが浅墓にあがいていて、それを見ている自分も浅墓な世界に浅墓に生きていることが、音楽と映像で気分良くわかる映画だと思います。ぴりぴり胡椒が利いて愉快な映画でした。ダンスシーンの映像が素晴らしいので、逆にこの先、舞台を見ないほうがいいかもしれない。別物だと割り切れればいいんですけどね。ファーストインパクトというのは強烈に刷り込まれるから始末が悪い。

 観ていて思ったんですが、アメリカの陪審制の裁判てのは、濃厚にショウ・ビズの世界に通じるものが、確かにあると思う。弁護士のスタンドプレイがかなり許容されてそうだし。陪審員なんて、いわば観客ですもんね。このへんがアメリカ独特の民主主義というか、プレゼン至上主義というかを感じる部分ですが。そういえば、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』も裁判のシーンありましたね。ミュージカルシーンの見せ方は、明らかに『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の影響がありありですが、演出がもっと絢爛なショー性を全面に押し出している。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』はなんというか、アングラな感じで、それが良かったんですが。

 話がずれましたが、何がいいたいかというと、リチャード・ギアがあんなに胡散臭い役が似合うとは! これまでこの人あんまり好きじゃなかったんですが、その理由がわかりました。どんな役やってても、胡散臭かったんだ(笑) 彼の独壇場、法廷のシーンでのタップダンスとストライプラメラメのスーツが、この映画の白眉だと思いました。見直したよ、リチャード・ギア。

 そうそう、ちらっとルーシー・リューが出ていましたね。ここでもじゃじゃ馬っぷり炸裂。『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』も楽しみになってしまった。(これまた第一作観てないのに)


■ 2003.6.7   すでに

 第一次夏バテ中。
 とはいえ、今から空調を入れていたのでは来るべき本格夏バテが凌げないので、窓を開けっ放しにして何とか身体を慣らしています。高山病かって。いや、似たようなものか。

 もう一度『二つの塔』を観ようと思って映画館に行ったら、もう上映が終わっていたので、かわりに『TAXi-3』を観たら爆睡してしまい、ツレの顰蹙を買いました。でも1も2も観てないから、いまいちノリについていけなかったのです。そういえば『MATRIX RELOADED』も観に行きたいんですが、これも実は本編は観てないんですよね。映画の名前を忘れたけど、ヒュー・グラントとサンドラ・ブロックが出ているやつ。ヒュー・グラントって、もはやダメ男を演らせて右に出る者はいないですね。ああ、そんなことを言っているヒマがあったら、早く『CHICAGO』を観に行かねば。あと『北京ヴァイオリン』。

 3つ上の人と、7つ上の人と、8つ上の人と飲みに行きました。ええと、歳がです。私がいちばんぺーぺーです。なのに、Stevie WonderとBON JOVYとQUEENとahaとABBAとBANANA RAMAの話で盛り上がってしまい、年齢詐称の嫌疑と昭和40年代生まれの烙印を押されました。一回り違いますって。実家にいた頃、MTV CLASSICSばかり見ていたのが災いしたか… でも『マンマ・ミーア』は観たいぞ。

 夏休み争奪戦がはじまりました。前哨戦は、市場調査と調整と根回しからなんですが、もう今年は面倒臭いから、残り福でいいや。大きなイベントは、それがどれほど自分が楽しみにしているものでも、準備やらスケジュール調整やらで前後が忙しくなるし。すこし、自分の周りの時間の流れをゆるやかにしたいです。






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