2005年2月の不定期日記 戻る 
不定期日記

■ 2005.2.20   呆れるほど

 何もしないで週末が終わりました。なんか異様にダメです。バイオリズムの低迷期です。周期的にやってくる症状でさしたる対策もないので、じーっとやりすごしておりますが。創造的なことや建設的なことは(普段からほとんどしてないけど)何一つできませんが、阿呆なことはいくらでもしでかします。というわけで、ガン○ム本大人買い。本当に何してるんだお前。

 一応オケの練習には顔を出したら、ブラームスの3番を初見で吹く羽目に。アルト記号の乱れ打ちに加え、フラット4つとかシャープ4つとかもう対応不能です。しかも私はこの曲を知らない。うちにはブラームスの1番2番4番はあるけど、3番だけは音源を持っていないのだ。でも曲を知っていようがいまいが、結局はアルト記号の問題だ。とりあえずアルト記号部分に全部音名振りたい。

 そういえばこの間の演奏会の録音が上がってきたので聴いてみたら、埋もれていると思っていた部分が異様に聞こえてました。うひゃー。私こんなに音大きかったっけ。フルートに勝っちゃってるってどういうこと。もっと自粛しよう。自粛。

 道後温泉土産の道後ビール・マドンナ(アルト)は思ったよりきつい。でも結構好きだな、こういうはっきりした味の。あと坊っちゃん(ケルシュ)と漱石(スタウト)がある。うへへ。開けるの楽しみだ。


■ 2005.2.18   やられた!

 この間買った『山椒魚戦争』 カレル・チャペック/小林恭二・大森望(小学館)は抜粋版だった! なんか異様に文章が平易で読みやすいと思ったんだった。畜生。そういうことはもっと目立つところに書いておきやがれ。おかげで完全版の岩波文庫版をAmazonで注文してしまったよ。……まあでも、そもそも英語翻訳者が訳してるってところで、ちょっと不審に思うべきだよな。

 そういうわけで、最終的な感想は完全版を読んでからにしようと思うんですが、最後のほうの山椒魚総統とヨーロッパ各国の通告の応酬はかなり真に迫っていますね。ちょうど第一次世界大戦後、第二次世界大戦直前に書かれたっていう時代背景のせいですか。英国が水中からの山椒魚の攻撃で海上封鎖されるあたりなぞ、丸っきり第一次世界大戦時に英国がドイツのU-Boatに海上封鎖された状態そのまんま。

 それで思ったんですが、戦争が起きる原因はほとんどの場合、経済問題ですよね。宗教問題もあるだろうけど、それも根底のところには貧困があったりして、経済問題抜きってことはまずないと思う。人権宣言と立憲君主制を生み出したフランス革命だって、市民が十分豊かだったら起きなかったんじゃないかとさえ思う。そういう一般人の現金さというか、生存欲に根づいた利己主義が一番信用できる動機だし、それがノーマルな姿じゃないかと。だから今の国家(特に先進諸国)には、国益以外に戦争する理由はないんじゃないかなあ。「正義と自由のために」なんて言ってるどこぞの猿の惑星がどれだけ胡散臭いかってことです。そのうち「聖戦」とか言い出すんじゃないだろうか。怖いなあもう。


■ 2005.2.16   実家にあるのに

 『モモ』の愛蔵版を買ってしまった……。

 もうこの悪癖は病気だと思うことにしました。治療法も治す気もあまりなかったり。

 ここ数日、ほぼ定時で帰っているのに、何をしているのかわからないまま気づいたら日付が変わっている状態です。山積みのすべきことリストはうっちゃったままどこ行ったかわかりません。

 ぼーっとメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を聴いていて、ふと今いるオケでこれのトップを吹いた忌まわしい思い出が甦りました。うげげ。あれはキツかった。初めてトップ吹いた曲だったし。目立つわ吹くとこ多いわ指は回らないわ息は続かないわ音は合わないわで非常に大変な曲でした。ソロを聞く余裕全くナシ。(←ダメじゃんそれ!) 最後までテンパってた記憶が。聴くのは好きなんだけど自分が吹くのはイヤという典型的な曲。


■ 2005.2.12   ぞなもし

 の国に行ってきました。はい、松山です。一泊二日。松山の街はぺたーっと平らで天気は抜けるように良いし海に近いわりにはからっと空気が乾いているし解放感がある。道後温泉本館はまるっきり千と千尋の油屋そのまんまで楽しかったです。温泉宿は中も外も浴衣でふらふらできるのがいい。食べ物も良くて魚は美味いしうどんも美味い。旅館の晩御飯で〆に出た鯛飯は感動的に美味かった。西のほうに行くと何せ食べ物が美味いのがいいですね。というかここらへん(特に東京一円)が酷いってだけですね。味以前の問題に遭遇することも多いし。西のほうが絶対安くて美味い。高くて不味かったら間違いなくみんな暴れるもんね。

 しかし、ここしばらくの口が奢った食生活のせいで体脂肪率が23%までUPしていたことが判明した。がびーん。


■ 2005.2.10   落ち込んだり

 はしていなくて、むしろ元気に怒り狂っております。大体私は巨悪より微悪のほうが嫌いだ。何十億横領して高飛びしたとかより、職場の備品をこっそり目立たないように着服するような輩のほうがムカつく。あと再就職する気もないくせに失業保険貰う女とかね。←最近これが周りに多くて。しかも大体良いお家のお嬢さんっていうのが解せない。航空券の買い方も知らないくせにどこでそういう知識仕入れるんだろうか。

 それで思い出した。姫野カオルコの『ひと呼んでミツコ』って小説。怒り狂うと超能力者に変身する垢抜けない女子大生(ここらへん多分バブル全盛期の設定で今読んだらかなり時代感漂いそう)ミツコが微悪に敢然と立ち向かうって話。かなり好きだったけど今でも手に入るのかな。もしかこれも絶版になってたりしたら……(ブルーブルー…←最近のマイベストヒットブーイング)


■ 2005.2.8   本日の誤変換

 うららかな昼下がりのことです。いつものように眠気をかろうじて堪えて翻訳文の粗捜しをしていた私の目に飛び込んできた一フレーズ。

 ”…データベースを健作氏、…”

 思わず自席で「……森田?」と呟いて周囲の不審を買った私に酌量の余地はあると思うのですが。


■ 2005.2.7   音楽生活万歳

 これで安心してコンポを修理に出せる。

 そのBOSEくんだが、ポップスやジャズはクリアに聞こえるけど、逆にクラシックにはちょっと残響が長すぎるな。ピアノやオーケストラの低音部はちょっと輪郭がぼやけてしまうような。でもその代わりオルガンやチェンバロの音が感動的にキレイだ。まあ差し引きゼロですか。

 『富豪刑事』 筒井康隆(新潮文庫)読了。
 金銭感覚のぶっ飛んだおぼっちゃまくんが札ビラで容疑者の顔を引っ叩いて唯我独尊に事件を解決していく話だと思ってたけど、ちょっと違った。金銭感覚のぶっ飛んだおぼっちゃまくんが札ビラ切るところまでは一緒なんだけど、このおぼっちゃまくんがしおらしいというか、金銭感覚は吹っ飛んでるけど正義感溢れるイイ奴というか。札ビラの切りどころも何ちゅうか健気です。そして案外王道な推理小説。でも私は実は鼻持ちならないおぼっちゃまくんが憎まれっ子世に憚る式にのさばる様子を楽しみにしてたので、ちょっと拍子抜け。そういうわけで私のお気に入りキャラは喜久右衛門爺です。


■ 2005.2.6   今欲しいもの

 IPod 40GBタイプ。これだけ容量あればうちのへヴィーローテーションが全部余裕で入る。ラフマニノフ専用機にするのが夢です。上から下まで交響曲とピアノコンチェルト。実に私だけが嬉しい仕様。でもそれにはPCにソフトを入れなければならないが今のVAIOちゃんにそんなスペックはない。

 マンション光かケーブルTV。住んでいる地域がちょうど局と局の狭間でADSL環境は相変わらず悪いらしい。というわけでやるなら光かケーブルだが、いずれにせよPCに接続用ソフトを入れねばならず今のVAIOちゃんに以下省略。

 アマデウス・ディレクターズカット(DVD)とウエストサイドストーリー・デジタルリマスター版(DVD)と少林サッカー(DVD)。きっとカンフーハッスルもこの先DVD化されるだろうからこれも欲しい。でもそれにはDVDプレーヤーが必要だが専用機を置くスペースは我が家にはなく、今のVAIOちゃんには以下省略。

 要するに、何をするにもまずPCを買い替えねばならないのはわかりきっていたものの、データの移行を考えただけで面倒くさくてつい先延ばしにしていたんですが。今日こそはと覚悟を決めて電機屋さんに行って……手には何故かBOSEのCompanion3が……やっちまったよ。

 そーゆーわけでホームシアター級のスピーカーがDVDプレーヤーもない我が家にやってきました。ええと、先行投資?(ものは言いよう) さっそく繋いでみましたが、音の輪郭がはっきりしていてあまりクラシック向きとは言い難いけど、まあ入力元がポータブルCDプレイヤーでこれだけの音質なら言うことないでしょう。配線は楽だし。欲を言えばもうちょっと図体が小さいほうがいいんだけどな。

 腹具合は回復してきたけど油断大敵ということで、昼ご飯は大人しく野菜たっぷりフォー。セロリと小松菜と長葱とベーコン入り。スープが余ったので少し薄めて晩御飯は白菜と長葱と豆腐でアジアンうどんすき。


■ 2005.2.1   くだんの

 「くだん」ってどうして「件」って書くんだろうなー…とぼんやり考えているうちに、大昔に読んだ小松左京を思い出してどうしても読み返したくなった。こういうのって大人になった今のほうが我慢が効かなくなってるな。

 というわけで、『くだんのはは』 小松左京(ハルキ文庫)(1/31)
 こういう安い感じのホラーというかSFというかっていうの、結構好きです。小松左京は江戸や明治大正の頃の古い情緒を書くのがひそかに上手いと思う。江戸時代ものの小説なんかは全然読む気にならないけど、小松左京は平気なんだよな。『お糸』の世界観とか、大好き。で、表題作に出てくる「くだん」はネタをばらせば牛頭の少女なんですが、これが小松左京の創作なのか、本当にそういう怪物の言い伝えや昔話があるのかはよくわからない。そういえば内田百閧煌mか「件」って短編書いていたような。






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