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ハノーヴァー歌劇場&二期会公演 『さまよえるオランダ人』
■ 2005.11.5 (日記より移動)
ハノーヴァー歌劇場/二期会/読売交響楽団/東京文化会館/ワーグナー:歌劇『さまよえるオランダ人』


 ハノーヴァー歌劇場&二期会公演『さまよえるオランダ人』(11/5)
 職場の同士二人と行ってきました。東京文化会館。予習ナシという不届きっぷり。プログラムで最低限のあらすじを叩き込んで臨みました。そしてプログラムには佐藤亜紀のコラムというおまけつき。席はいつもチケット手配でお世話になっているAさんのおかげで一階席のど真ん中。いやほんと感動です。ありがとうございます。これまで一階席なんか座ったことありませんよ!(爆)

 なんとも女っ気のないオペラでした。男くさいというか何というか。一幕なんか女一人も出てきませんでした。初っ端から轟々と体育会系に歌う男声合唱は素晴らしいんですが、いつになったらキレイな女の人が出てくるのかとアホな期待をしていた私は二幕最初の女声合唱でやっとこさなごんでました。二幕以降にはヒロイン・ゼンタが登場するんですが、こんなにソプラノのアリアにそれほど聞きどころがないオペラも珍しいんじゃないか。(まあ今回のソプラノさんの声質があまり好きでなかったせいもあるかも) その代わり、バリトン、バスには見せ場てんこ盛りです。オランダ人役の多田羅氏はちょっと声量・音域ともにキツそうだったけどさすがの美しい纏まり。エリック役のバリトンさんも華やかで強靭な声が素晴らしかった。そして私が一番好きだったのはダーラント役のバス・長谷川氏。声質がすごく好きです。ホールいっぱいに響き渡ってその上まだ余裕を感じさせる声量がまた素晴らしい。あととにかく合唱がいいですね。三幕最初の混声なんかすごく気持ちいい。舞台上に軽く5、60人は載って数にものを言わせる重厚長大・物量作戦。これはこれでスカッとするもんです。

 ちなみに全幕ぶっとおし休憩なしの演出でしたが、おかげで観るほうも集中力が続くし、展開がスピーディーでわかりやすかったです。オケや歌手もどんどん調子があがっていくのが手に取るようにわかる。オケピットの読売交響楽団も引き締まった音で素晴らしかった。特にホルン+金管低音にはブラボー。トロンボーン・チューバ連合のぴったり息の合った胸のすく鳴りっぷりには大拍手でした。

 そして終演後のくだらない結論。「ワーグナーってやっぱ女嫌い?」




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