2001年12月の不定期日記 
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不定期日記




■ 2001.12.30  

 ああ、今年も1年終わってしまいました。

 気が早いと思われるかもしれませんが、明日は旅行に行ってしまうので(<遊んでばっかり…)、実質上、今年はこれで終わりなのです。ここ数日はめまぐるしかったです。28日は忘年会をはしごして29日の午前中いっぱい二日酔いでダウンし(<年の瀬になんたる不覚)、午後から年賀状を買いに行ってそのまま勢いで『ハリー・ポッター』を観てしまい(<可愛かった〜♪)、そのつけで夜帰ってきてから大急ぎで大掃除の続きに取り掛かり(<この時点で本棚の裏側は諦めた)、今日の午前中でなんとかきりをつけて、あとは年賀状書き(<今からですか)
 なんだかあれやこれやに悔いが残りまくり。大掃除は勢いばっかりで内実が伴わなかったし(<でも去年はほとんどしなかったから、少しはマシ?)、ついさっきまで年賀状書いてたし(<今年も一日には届かない…)。ああ、今から明日の荷造りをしなければ……

 そうそう、年賀状を書いていて、如何に字を書く力が衰えたか痛感しました。私は昔から手書き派なのですが、20枚くらいでもう手首が痛いです。両親の手伝いで100枚以上宛名書きしていた数年前が信じられません。字もさらに汚くなったし。手は動かさないとな。てな話は置いといて……

 まあ、終わってしまうものは仕方がありません(<出た。開き直り)

 自分で突っ込んでいても1文節ごとに突っ込みが入るような動きをしてますが、来年はもっと自分で納得できる時間の使い方ができるといいなあと思います。いや、いつも思ってるんですけどね。
 そういうわけで、来年のテーマは、『ゆとり』です(<更新速度がさらに落ちる前触れか…)

 ともあれ、どなたも、よいお年を。


■ 2001.12.27  

 先日実家に帰った際の収穫物の一つとして、ウイスキーボンボンがあります。
 もらいものなんですが、うちでは食べる人がいないというので、1箱もらってきました。私は甘いものはちょっとで幸せというタイプなので、普段ならチョコ一箱なんてそうありがたくもないんですが、お酒が入っているとなれば話は別です。
 巷にはウイスキーボンボンと言いつつ、リキュールなんかでお茶を濁しているものが多いんですが、これはマジウイスキー(<本物のウイスキーってこと。砂糖とか混ぜてないし、おそらく希釈もしてない)入り。朝つまみ食いしてたら、ちょっとくらくら。朝からそんなもの食うほうもどうかという話もあるけど。

 ところで、本の平行読みって、しますか? 私の場合、1冊をわき目も振らず読むというより、同時に何冊かの本をちびちび読んでいることが多いです。といっても、これは会社員やりだして、まとまった時間がとれなくなってから顕著になった感じですが。とはいえ、今現在の読みかじり状態は過去にも類例のない散漫ぶりです。

『ハリー・ポッター』シリーズ(J.K.ロ−リング/松岡佑子 訳/静山社)
……実家で2冊めまで読了。書店で3冊目を見かけるたびに魔が差す。早く送ってこーい>妹その2

『ノスタルギガンテス』(寮美千子/パロル舎)
……ベッドの脇に置きっぱなし。寝る前に拾い読み。『マシアス・ギリの失脚』の後に読むとすごく対照的で面白い。

『killer X』(クイーン兄弟/光文社)
……とりあえず鞄のなかに入っている。読み出すと止まらなくなるんじゃないかと本格的没入タイミング図り中。

『そして二人だけになった』(森博嗣/講談社)
……机の脇にある。上と同じ理由でタイミング図り中。

『ドリアン・グレイの肖像』(オスカー・ワイルド/福田恒存 訳/新潮文庫)
……実家に帰るときに車中用に持っていって、往復の新幹線のなかで中盤まで読んだまま旅行鞄に入りっぱなし。

ちなみに、以前触れた『ゴリオ爺さん』(バルザック/平岡篤頼 訳/新潮文庫)
……机の脇にある。『killer X』をぱらぱらめくってしまったのが運の尽き。

 ………なんだか散らかしているだけのような気がしてきた。
 我ながら、どうやって収拾をつける気だと言いたくなるようなラインナップだし。
 そして、それにも勝る積読の山。

■ 2001.12.25  

 帰ってきました。USJは寒かったです。(<それだけ?)

 帰ってきて周りを見回すに、部屋はものが散乱し、メールの返事は溜まり、サイトは帰宅日が今日になっていたり明日になっていたり。更新日付も「今日」になっていたり「明日」になっていたり。まさにやり逃げ状態です。
 いけませんなコレ。さすがに反省モード。

 実家で、すでに映画を観てハマったらしい妹と一緒に『ハリー・ポッター』既刊3冊を共同購入しました。面白いです! ハマります。実はあちこちのサイトや書評で原作のアラに触れた評価を目にしていて、読んでいて確かに「?」と思ったところもあるんですが、それを差し引いてもとにかく面白いんですもん。それに、欠点のどこにもない作品なんか、読んで楽しいです? 今2冊目まで読んで、3冊目は間に合わずに実家に置いてきました。妹に読み終わったら送ってもらう予定。
 それにしても妹よ、もう1回映画行くとか言ってるけど、受験は大丈夫か?(<あ、本にまでハメたのは私の責任か?)

■ 2001.12.20  

 またしても日付が変わってから日記を更新する………

 さて。あちこちで、そろそろ恒例のクリスマス不毛シチュエーション合戦が佳境になりつつある今日この頃、普段の行いが実を結んで25日までお休みが取れた私は、今年は実家でのんびりクリスマスよ〜と余裕こいていたのですが………よもや家族に足元を掬われるとは。

 いえ、もともと実家には帰らず家で寝クリスマスしようかと思っていたのですが、「休みが取れた」とうっかり家族からの電話で口を滑らせたら、実家から召還命令が。聞けば、妹その1がUSJの前売りを買って待っているといいます。
しかも日程は、12月24日………

 ………信じがたい事態です。プレステUの予約も取れなかったような動きの遅いうちの妹が。というか、逆になんでそんな日がピンポイントで取れたんだ。
 どこを取っても、最悪の日程です。大体私は混んでいる場所は嫌いです。その上カップルだらけの阿鼻叫喚に、どうして血肉を削って手に入れた休日の一日を費やさねばならないのでしょう。22日だって23日だって休日ではないか。
 それで、なんでよりによってそんな日程なんだと妹を問い詰めますと、
 「だって〜 21日から23日はバイトなんだもーん」
 とか抜かしました。

 わかってない。わかってないです。勤め人の休日の重みが。
 ヤツも来年就職ですが、とりあえずまあ社会の荒波に揉まれていただきましょう。
 来年受験の妹その2も塾をさぼって行くとほざいております。
 何が悲しくて、女三人で、イブに、USJ。(三題囃のよう…)

 というわけで、明日から26日まで留守に致します。
 生還の暁には、激混みのUSJ突入レポートをUPする……かどうかは体力次第です。<最近、もやしですから……

■ 2001.12.16  

 そろそろ、本棚がやばいです。
 私の部屋には、狭いくせに本棚が3本入っていて、1本は2メートルのでかいやつで、ここが主な本置き場になっています。あとの2本は組み立て式チェスト程度の高さで、電話が載ってたりCDコンポが居座っていたりで、本棚として使っている正味の容量は、全体の半分程度です。

 で、今日いいかげん床やら机の周りやらに積んどく状態になっている本を片付けようとしたんですが、……本気でどこにも入りません。一番大きい本棚に、何とかしてスペースを作ろうとしたんですが、それ以前の問題で、ここはすでに容量200%状態でものが詰め込まれていました。一つの棚に、前列後列と二重に本が並んでいるんです。安物なのに、大丈夫なんだろうか。(…って、やったのは自分)

 しかたなく部屋の中を見回して、やっとスペースを見つけました。立て付けのクローゼットのなか。下のほうに、いまいちおさまりが悪くて使っていなかった低い棚があるのです。本を入れてみると、見事にぴったり。大抵の単行本が入りそうな高さで、あまりにも苦しそうな2メートル本棚から何冊か移動させて少し余裕を作ってみました。
 床も机の周りもすっきり。本棚も少しすっきり。
 めでたしめでたしです(……ってほんとにめでたいのか)。

■ 2001.12.15  

 筆ペンが、いい感じにすすけてきました。
 買ったばかりのときは筆の毛も元気だし、墨もたっぷりで筆特有のかすれた感じがなかなか出せないのです。筆ペンじゃなくて、本当の筆を使えば、という突っ込みは却下です。毎回筆の手入れして、墨擦ってって、そんなマメなこと、私がすると思います?
 しばらく使い込んで毛の束がほつれてきた頃が狙い目です。だから実家にいた頃は、家族がもう筆先がまとまらないと言って捨てようとしているお古筆ペンを廃品回収しまくっていたものです。

 逆に水性ペンはペン先が痛むと、もうだめです。愛用していた、36代目(←適当)UNIBALLくんが虫の息になってきたので、新しいのを買ってきました。ついでに、新しいマウス君も購入(←もう諦めモード)。これでタッチパッド生活ともお別れだ!

 大きい文房具屋さんや画材屋さんは誘惑が多いです。バラ売りのペン、色鉛筆、クレヨン、パステル。家にあるだけで幸せになりそうな、巨大なスケッチブック。絵がうまくなった気にさせてくれるだろう、上質な紙。
 結局、堪え性なく、お目当てのペンとマウスの他に葉書サイズのクロッキーブックと水性ペン8色セットを買ってしまう私。
 そして新しい文房具を買うと、嬉々として使い倒してしまう単純な私。


 葉祥明の絵本に出てくるJAKEは、いつもふんわりと景色のなかに浮かんでいて、どことなくさみしい。
 鎌倉の葉祥明美術館で買ったJAKEのぬいぐるみも、いつも耳を垂れて、どことなくさみしい。
 (2001年12月15日)



■ 2001.12.13  

 来年って、午年だったのですね。

 12月も中盤を過ぎ、そろそろクリスマスだのお正月だのの話題真っ盛りのこの時期に、この発言。
 ええ、お察しのとおり、年賀状もまだ買っておりません。
 この時間の感覚の薄さは、いかがなものか。そういえば、自分や家族の歳もよく忘れます。歳を聞かれて、誕生日から逆算している自分を発見します。人の誕生日や、祝日や記念日はほとんど覚えていません。私のキャパシティでは、両親と妹二人の分だけで容量いっぱいです(とか言って、同月に連続している両親の誕生日はよく間違える…)。これって、数字の記憶力が悪いのと関係あるんでしょうかね。

 ところで、ここのところ日記しか更新していないこの状態、どうしたことだと思われた方も多かろう…というほどここを見ている方は多くなかろうと思いますが(どういう日本語でしょう)、実は……マウス壊れました。いえ、あの、壊しました。…というのもちょっとしっくりこなくて、使えなくした、というか。
 本当は、マウスの分解掃除をしていて、部品をひとつなくしてしまったのです。

 ええ、もう自業自得の極みというか。好きなだけ笑ってくださいどうせどうせ。
 分解していたのは日曜で、探せばきっと見つかるだろうと楽観し続けて、今日に至る……これまで、このテの理由で使用不可能になったもの、結構あります。時計とかラジオとか。分解は好きだけど、組み立てるのは面倒くさいという、散らかし魔の王道いってます。

 かような理由で、ただいま大変不自由な生活をしています。サイトを更新するにしても画像を加工するにしても、今までいかにマウスさんに頼ってきたか。画像系はもう壊滅的です。タッチパッドじゃ範囲指定もまともにできません……
 ネット巡回も、大変なスピードダウンです。タッチパッドでぷちぷちとリンクをクリックする……普段全然使っていないだけに、むちゃくちゃもどかしいです。
 しかも、掲示板書き込みで手がすべってENTERキー連打して中途半端な書き込みを残すという失敗を過去に数多くやらかしているもので、いつもお邪魔するHPでも、つい書き込みを躊躇してしまいます。
 自分の不注意が招いたこととは言え、くくう……

 というわけで、ストレスのはけ口的に、日記ばかり更新する今日このごろであります。心を入れ替えて(?)、日記系サイトにしてしまおうか。

■ 2001.12.12  

 二日酔いの翌日に何をまず一番に胃に入れたいか、という命題には(なんていう書き出しで、昨日何があったか明白ですが…)かなりの個体差があるということがわかりました。
 私ですか? 私は

   ポカリスエット

 です。ごく平均的でしょう。やっぱり水分に限ります。しかも吸収がいいんですね。二日酔いに覿面の効果を顕すことに気づくまでは、正直言ってポカリ馬鹿にしてました。グレープフルーツジュースを2倍希釈にして塩入れたみたいとか暴言吐いてました。しかし、さすが汗の成分。吸収の早さが違います。水よりお茶より回復が早いです、私の場合。

 ところが、世の中にはいろんな人がいますね。

   コカ・コーラ

 こんな選択肢があったとは。どうなんでしょう、炭酸派の人ってどれくらいいるんでしょう。少なくとも私が知るごく狭い範囲で、朝からコーラの500mlボトルをらっぱ飲みしている人が、男女一人ずついます。
 しかし、次のこれは、さらに少数派なんじゃないでしょうか。

   米のメシ

 ちょっと待った。胃が空の状態に、米のメシですか?
 「そうそう、やっぱ胃が空だと気持ち悪さに拍車がかかるんだよ」
 それにしたって、水ものじゃなくて、いきなり固形物はきつくありません?
 「まあ、メシがなかったら、繋ぎに水くらいは飲むけどな。で、とりあえず、メシを炊く」
 ………ご立派です。

 二日酔いの頭痛と胃のむかつきを抱えてご飯を炊く姿には、自分の信念を貫く男の悲壮な決意と一抹の哀愁が……最近、ノリが変です。


■ 2001.12.10  

 ついに。ついに手を出してしまいました。森博嗣の瀬在丸紅子シリーズ。
 今まで書店に並んでいるのを横目で見つつ、「ち、ちょっとだけよ」と自分に言い聞かせながらぱらぱらと中を見つつ、登場人物の名前の思い切りよいほどの突拍子もなさにいささか呆れつつ、しかし手を出せば犀川&萌絵シリーズの二の舞になることはわかりきっているのであえて黙殺しつつ、日々を過ごしてきたのに。

 職場のあるビルの中の小さな書店に、取り寄せを頼んでいた本を取りにいったのが、運の尽き。このインターネットの時代に書店取り寄せという時点で、まず踏み外していますな。というのはともかく、頼んだ本を取りに行ったところ、新刊本の平積みのなかでひときわ異彩を放つ一山があったのです。
 それが、森博嗣の瀬在丸紅子シリーズ。新刊本でもないのに、燦然と最前列にならぶ玉虫色のロゴの新書たち。くらくらします。これは何かの陰謀でしょうか。いやきっと新しく入った店員さんに、熱烈な森ファンがいたに違いない。しかしレジで顔見知りの店員のおばさまがにっこり笑ったのはなぜだろう。しかも、その日に限って、私は昼休みや通勤で読むための文庫本を持ってくるの忘れていたし……
 動揺していた証拠に、数あるシリーズのなかで、私がふらふらと手に取ったのは、『夢・出会い・魔性』
 ……何か間違ってます。普通、シリーズ刊行順から読むだろうが、と自分に突っ込みを入れたのは買った後。

 そういうわけで、読む順番を間違えた結果の常として、妙な刷り込まれ方をしてしまいました。練無、可愛い……。

■ 2001.12.7  

 私は、思い立ったときにはバカスカものを捨てることにカタルシスを見出すタチなのですが、根本的にものを溜め込むタイプです。特に本は捨てられません。
 だけど、世の中には潔いほどにものを溜めない人がいます。私の会社の同期もそうで、例えば彼女は『ゴルゴ13』(←渋いでしょう)のファンなのですが、たまに単行本を買ってきて、読み終わるとすぐに「はい、あげる」と私に回してくれます。(←ええ、ゴルゴ繋がりです……)本当にいいのかと聞いても、「読み返さないから」と。
 私には逆立ちしてもできない芸当です。どんなに買って失敗したと思った本でも、いつか読み返すんじゃないかとつい手元に置いてしまいます。で、しばらく経って、これはもう読まないな、と思ったものは処分する。それも捨てるのはなんとなく気がひけて、人にあげるか古本屋に売るか実家に送りつけるか。

「読み返さない」という彼女はいわゆる読書家ではないけど、それでいて、読んだものの内容をよく覚えています。逆に私は四六時中本を読んでいるわりには、読んだはずの本の内容を綺麗さっぱり忘れていることが多い。はじめて読む本のつもりでいて、中盤くらいに差し掛かってようやく「どうやらこのくだりにはデジャビュが…」と思い出すことも多々……
 量は読まないけど、読んだものの内容はよく覚えているのと、とにかく濫読するけど、内容はなんだか原型をとどめない雑炊状態で自分のなかに残っているのと……うーん、私の記憶力が悪いだけですか。記憶力が信頼できないから、溜め込んでしまうんだろうか。

 こういう性分なので、本は溜まる一方です。図書館を使えばいいようなものですが、そこは物欲の業が深くて、ついつい買ってしまいます。学生の頃はさすがにほとんど手を出さなかった単行本も、ジャケ買いしてしまうことしばしば。これもある種の蒐集癖だろうし、趣味のうちってことにしておくかと開き直っているのですが、たまに徹底的にものを溜め込まない人を見ると、その身軽さもいいなあと思うのです。
 潔くて、いいなあと。

■ 2001.12.6  

 単発では何とかしのげる災難が、何の因果かどかーんとまとめてやってくるという厄日が、半年にいっぺんくらい、あります。それが昨日でした。

 朝起きたら、というより、朝ベッドから起きられなかったのです。首が痛くて。おとついから、ちょっと寝違えたかな、くらいだったのが、何があったか一夜で劇的に悪化してしまいました。
 こういうときに初めて気づくものですが、人間、立つとか歩くとか寝るとかいう何気ない動きのなかでも、いろんな筋肉使っているものなんですね。なんとか転がるようにしてベッドを抜け出すと、今度は服を着るのが難事業。何しろ、肩が全然上がらないんです。首も右を向こうとすると、脳天に突き刺さるように痛い。
 これはなんだか本格的にやばいんじゃないだろうかと思いつつ、どうしても休めない仕事があったので、なんとか会社に行ったものの、もう後は悪化あるのみ。その上風邪はぶり返してきて寒気でぞくぞくするし、月に一回の苦行が始まって腰は痛いわ血は足りないわで何がなんだかわからない状態になってました。これまでそんなに行いが悪かっただろうかと真剣に思い返しつつ、「私が悪うございましたから、もう勘弁して〜〜〜(涙)」という気分。

 それでも一度会社に出てきてしまうとなんとかはなるもので、普通に歩くと振動で首が痛いので摺り足でよろよろとマシンの間を泳いでいると、同僚の不審を買って職務質問される。そこで言わなきゃいいのに、
「A.I.のロボットくんみたいでしょ」
「いや、そんな可愛いもんじゃなくて、フランケンシュタインみたい」
 ……首筋に湿布貼ってたせいだとは思いますが、私の職場での位置付けっていうのがよくわかりました。ええ。
 とはいえ、何か動きがヘンだ、ということはすぐに周囲に察知されて、事情を話すと、意外に沢山いるものですね。首や肩を痛めたことがあるという人。職場柄でしょうか。

「寝違えがきっかけで、本格的に筋違えちゃって、ニ週間サポーターしたことある」
「俯くときの癖で頚骨ずれちゃって、そこに神経が入っちゃったの。もう一週間動けなかった〜」
「腱鞘炎って手首だけじゃなくて肩にも来るぞー」

 さんざん脅かされ、そのうち痛みもひどくなってきたので、とうとう今日半日仕事を休んで病院に行ってきました。
 歩いて15分ほどの総合病院。はじめて行ったのですが、レントゲン写真撮られて、外来多いのでそれなりに待たされて、でもまあなかなかに応対の良い病院。診察室に呼ばれると、整形外科の先生は北杜夫似で飄々とした感じ。

「はい、じゃ思いっきり万歳してみて。両手で」
 だから痛くてできないって言ってるじゃないですか…って、うげー引っ張らないで。ひー…って、あれ。案外伸びるもんですね。
「はい、OK。じゃ今度首ね」
 今度は首を後ろに反らされる。
「後ろは大丈夫ね」
 うん、真後ろはOKなんですよ。次、左……も大丈夫。あ、右がですね…いででででで。
「はい、よくわかりました」
 ……それはよござんした…(…痛いっつの)

「典型的な寝違えですね」(きっぱり)
 …………。

 どうも病院が苦手なもので、本当に切羽詰まったときしか病院に行かないのですが、行ったときに限って、この手のオチです。

 今はだいぶましになりましたが、道を渡るときに右左が見られないとか、下を向くときもちょっと痛いので靴紐結ぶのに細心の注意が必要とか、いろいろ細かい不自由はあります。湿布薬を山ほどもらってきたことですし、しばらく大人しくしてます。

■ 2001.12.4  

 いるかさんがお腹を見せています……ええ、MicrosoftWordのお馴染みのいるかさんです。

 早い話が、マシンのメモリが足りないのですね。
 なんでこんなことになっているかというと、いつもテキストエディタでぷちぷちと作っているこの日記ページを、間違ってWordで開いてしまったのです。なんか、自分のWEBページがWord上から見えるのって、ちょっと違和感。

 さて、熾烈な戦いの季節がやってまいりました。
 ええそうです。正月商戦……じゃなかった正月争奪戦です。ええ、今年のラインナップは素晴らしいですね。なんと29日が土曜日。ということは、28日が今年の仕事納めです。例年、30日が仕事納めのウチの会社、これだけでも天の恵みなのですが、その上なんたることでしょう。火水木と三が日、4日仕事初めでハイ土日。

「お正月は実家帰るんですかあ?」
「いやー今年は国内旅行混んでるねえ」

 遠まわしの牽制を経て、水面下での交渉・調整。「おととしのクリスマスは大変だったなあ…トラブルで(遠い目)あ、そういや先輩はスキーでしたっけ?」取引の力関係に先輩後輩はありません。どんな過去のネタでも使えるものは使うべし。
 そうして人事を尽くし、勝ち上がってきた候補者の前に登場するのが……厳正なるアミダクジです(涙)

……ははん、中日の1日がなんだっていうの(←負け惜しみ)4日は仕事初め。年の初めくらいケジメが大事よ。どうせ昼からは皆飲んでるんだし(←もう言ってることが支離滅裂…)

■ 2001.12.2  

 ※恥ずかしい綴り間違いが……修正しました。失礼致しました。(2001.12.2)

 あちこちのサイトでさんざん警告されているから、まあいいかと思ってたんですが、我が家のメールボックスが件名「Re:」の大群に埋め尽くされるにいたって、重い腰を上げた次第です。
他のサイトさん(←比べるのもおこがましいような有名サイトさん…)も似たような様相を呈しているようですが、ウチみたいなマイナードコロでもこれだけ来るってことは、大手さんはきっとはるかにひどいのでしょうね。
 というわけで、最近大流行のウイルス「BADTRANS.B」について。

 ウイルス自体については、上のリンクをご覧いただくのが間違いがなくていいです。
 ということで、ここでは感染しているかどうかの判断と、修復の方法について。

 こいつのやっかいなところは、感染力が強いところで、特に「OUTLOOK」「OUTLOOK EXPRESS」などのメーラーで、ウイルスメールをプレビューしただけでうつるってとこです。
 あと、感染後は今度はウイルスメールをあちこちに自動送信してしまうのですが、このときの送信先メールアドレスをメールソフトのアドレス帳からだけでなく、インターネットの一時ファイル(WEBページを閲覧したとき、2回目以降の読み込みを早くするために、PC内にページの情報を溜めておくファイルです)からも拾ってしまいます。感染したPCで、何らかのメールアドレスが載っているWEBページ(例えば、掲示板とかですね)を閲覧した場合、そのメールアドレスにも送信してしまうということのようです。

 感染しても、派手にシステムを壊したりしませんし、また自動送信するウイルスメールもメールソフトの送信履歴に残らないので気づきにくいのですが、件名「Re:」で本文なし添付ファイルありのメールを受け取ったという方は、是非一度ご自分のPCをチェックしてみてください。
 ここにオンラインウイルススキャンが提供されていますが、最初に検索用のファイルを大量にダウンロードしますので、非常に重いです。
 一番簡単なのは、PCのファイル検索機能で「Kernel32.exe」「kdll.dll」というファイルがハードディスク内にないかどうか調べてみることです。この2つがシステムフォルダ内にいた場合、感染した可能性が濃厚です。
 で、もし感染してしまった場合、こちらに修復ツールが提供されています。

 それにしても、WINDOWSを標的にしたウイルスは、確実に社会現象になるようになりましたね。個人PCやグラフィック業界はともかく、業務用PCはほとんどWINDOWSだから、こうやってどたばたすることで失うコストって大変なものがあるような気がします。そして次々と見つかるセキュリティーホール、誰もMicrosoftに文句言わないのかな〜…
 ちなみに今回のウイルスでつけこまれたInternetExplorerのセキュリティーホール、IE6では直っているってことだったんですが、インストールオプションでカスタムインストールを選んで最小構成で入れた場合、反映されないそうで……それってちょっとどうかと思うんですが……

■ 2001.12.1  

 ここ1週間くらいかけて、スタンダールの『パルムの僧院』を読んでました。『読書中毒……ブックレシピ61』で小林信彦が薦めていて、半信半疑で手に取ったのですが、いやーさすがストーリー巧者がご推薦するだけありました。面白かったです。
 これまでこういう本って、作家の名前だけで敬遠していたんですが、食わず嫌いはいけませんね。なんちゅうか、全然堅苦しくないです。波乱万丈の大河ドラマって感じ。上下巻で長いので、通勤や昼休みなどにちびちびと読んでたんですが、途中で飽きないんですね。
 ストーリーは一言で言えば、イタリアのある小公国の宮廷のすったもんだで、はっきり言って主人公の若さまなんて「おいおい馬鹿やるのもいい加減にしろよ」と言いたくなるんですが、つっこみ入れつつ目は釘付けって状態です。
 こんなテレビドラマ観てるようなノリで読んでていいんだろうか。というか、テレビの連続ドラマって、こういうのやったら面白いんじゃないだろうか。

 これで味をしめて、同じく小林信彦が面白いと言っていたバルザックの『ゴリオ爺さん』を入手してきました。ほんとは火曜サスペンス風の『従姉妹ベット』がよかったんですが、見つからなかったので、次点ということで。
 古典、マイブームなるか。





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