2003年12月の不定期日記 
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不定期日記



■ 2003.12.31   大晦日

 というか、このまま新年になだれ込んでしまいそうなんですが。

 大掃除は最後まで終わりませんでした。風呂場と台所は完遂。配管の掃除までしました。でも部屋のほうが……もうギブです。来年の抱負は「ものを溜めないこと」。座右の銘は「いつか 使う|読む の"いつか"は永遠にやって来ない」。

 思えば、一人で正月を過ごすのは初めてかもしれません。毎年、なんだかんだで実家に召還されたり、友達と旅行行ったりしてましたから。今年はべったり家にいるということで、正月モノを買いこんでみました。皆考えることは同じなのか、スーパーはめちゃめちゃ混んでました。スーパー近くの八百屋さんでは投売りをはじめてて、とても心ひかれたけど、ロットが独り者には多すぎるので悔しいけど素通り。昆布巻きと黒豆は実家から貰ったのがあるので、餅と雑煮用の材料と蕎麦。あと栗の甘露煮。勢いで、近くの酒屋さんで焼酎も買ってしまいました。鹿児島の『黒麹』。煮しめは家にあった材料の関係でおでん風になりました。だってじゃがいもと大根と卵があったんですもん。今日明日いっぱいは外に出なくても食料には困らない状態です。なんかこういうの、気分いいですね。でも今、ストックしていた白ワインの肴に黒豆をつまんでしまってたり。上等のものなので美味しいのですよ。

 2日には妹その2が来ます。東京タワーと浜離宮に行きたいとか言ってます。高校生のくせに渋めのチョイス(笑) 3日には恐怖のディズニー企画。

 てなことを書いているうちに日付が変わりそうです。私と関わりを持ってくださった皆様、今年一年ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。


■ 2003.12.28   BLUE BLUE BLUE...

 昨日飲んだブルームーンは不味かった! 綺麗な紫色のものが出てきたときから嫌な予感はしてたんですが、スミレのリキュールとやらが口に合いませんでした。知らない店で知らないカクテルを頼むのはリスキーだ。高い店でも安い店でも。高い店だとハズレたときの「金返せ」感が強いし、安い店だと懐は痛まないかもしれないが、そもそもハズレに当たりやすい。ともかく、今回のコレは、これまでのハズレ三本指に入ります。ちなみに後の2つは、都内某所で出てきた、砂糖のついた雪国(大反則でしょう。どうも「女性だから」オプションだったらしい)と、某所ハー○ロックカフェのロングアイランドアイスティー(何を入れたのか問い質したい不味さでした。養命酒ちゃうねんで!)。持論ですが、色の綺麗な(特に青系)カクテルに美味しいものは少ないと思います。私的、安全牌はマルガリータです。あんまりハズレたことがない。

 今家に誰かが置いていったカルーアがあるんですが、コーヒー牛乳感覚でカルーアミルクを飲んでしまって、生活習慣上、大変よろしくないような気がします。でも、コーヒーに入れても美味いです。

 あー、また飲酒日記になっている……

 追記。
 「若いうちに悪い本を読んでおかないから、大人になってからぐれるんだ」と言われて薦められた『悪の華』ですが、私はこれダメでした。翻訳が。堀口大學の訳は古めかしくて雰囲気はいいんですが、「天帝」とか「言霊」とか「宮居」とか言う訳語が出てくると、あまりのイメージギャップに萎えてですね。翻訳って難しいですね。

 というわけで、『悪の華』ボードレール/堀口大學 訳(新潮文庫)、座礁の気配濃厚。

 つーか、私ぐれて見えますか。そうですか……

 そんな日には、バーバーの『弦楽合奏のためのアダージョ』(バーンスタイン&NYフィル)。


■ 2003.12.27   すりきり一杯のロック

 なんだかんだで仕事帰りに飲みには行っているんですが、自チームだけではじけることへの自粛ムードと「晩御飯代わり」色が強くて、忘年会というにはなんだかなな雰囲気です。

 ところで、よく行く職場近くの店で焼酎のロックを頼むと、寿司屋で出るような巨大な湯呑になみなみ注がれて出てきます。氷がたぷたぷいってます。例の、雪中梅と越の寒梅と緑川がほぼ年中常駐していて、時期によっては十四代も入る、稀有な居酒屋さんです。さらにもう一軒、終電がなくなったような時間に唯一開いている居酒屋さんでも、梅酒ロックを頼むと、ロックグラスに表面張力すれすれに注がれた状態で、氷が泳いでいるのが出てきます。つくづくいい店に恵まれていると思いますが、これに慣れてしまうと普通の店で出てくる普通のロックに不満たらたらになってですねー(以下略)


■ 2003.12.25   いつのまにか

 正月3日に女三人でディズニーランド行きを敢行することになっていました。何故?! また?! 嗚呼、去年あたりのUSJ行きが脳裏に甦る。

 妹その1、その2と東京駅で落ち合うことになっています。もうこの時点で濃厚に不安が漂う。以前、新幹線のホームで待ち合わせしたら待てども暮らせども来なくて、しびれを切らして電話したら、「ごめん、今起きた」とか抜かしたその1。新幹線の切符の買い方がわからなくて会社に電話してきたその2。大阪から名古屋で降りるはずが、寝過ごして静岡まで行った私。かなりどうかと思う面子です。母は「自衛隊派兵で東京は危ないじゃ」などと電話で心配していましたが、そんなことよりも、3人が無事合流できるかどうかのほうがはるかに心配です。新年早々、スリル満点。

 スリル満点といえば、今の仕事。今回ほどスリリングなプロジェクトは経験したことありません。しかも問題なのが自チームじゃなくて他チーム担当部分だというのが、自分たちがどう頑張っても何とも出来ない無力感と抱き合わせで、いっそうスリリング。今年はクリスマスも忘年会もなく、晦日まで淡々と営業し、粛々と防禦を固め、できる限りの体力温存が至上命令です。冬眠前の熊行動は、今思えば本能的に正しい動きをしてましたな。


■ 2003.12.21   最近

 焼酎に目覚めました。人様のお家にお邪魔したときだとか、職場のメンバーとの飲み会などで、たまたま飲む機会が多かったのですが、美味いですね! たまたま美味いのを飲ませてもらっているのかな。基本的に酒飲みばかりの席なので、ロックかお湯割りしか選択肢がありません。で、ロックでちびちび飲むんですが、これがまた飲みやすい。二日酔いにもならない。寝覚めもいい。芋焼酎も全然OKです。最初、口をつける前にふわっとくる匂いだけで、味のほうには癖がない。年々、安上がりになっていくな自分。


■ 2003.12.20   エウレーカ!

 思い出した! 実家にあった(はずの)私のシューマン『謝肉祭』刷り込まれ盤。リューボフ・チモフェーエワのLP盤です。でもこの演奏家、ちょろっとネットで探してみた限りでは、ほとんど情報がない。聞いてたのは小中学生の頃だからよく憶えていないし、今聞いて気に入るかどうかもわからないけど、ジャケットにえらく美人さんに写ってたのだけをよく憶えてます。なんで突然思い出したかって言うと、こちらのページで、セルゲイ・ラフマニノフのお母さんの名前がリューボフィだというのを読んだときに閃いたんですね。こんなトリガーで思い出せるなんて。いやー、人間の記憶の神秘。

 ちなみに上記サイト、ラフマニアン(って勝手な造語ですが)には天国のようなページです。若かりし日の男前なラフマニノフのお姿が拝めます。<そうじゃないだろ。

 体調が悪くて一日家でごろごろしながら、ゲルギエフ&キーロフ管の『くるみ割り人形 全幕全曲』(PHILIPS)を聞いてました。このCD、よく考えたらはじめて買ったゲルギエフのCDでした。しかもその当時、ゲルギエフをまだ知らなくて(輸入版のジャケットに書いてある指揮者名が読みがわからなかったのでよく憶えている)、ジャケットはめちゃくちゃ可愛いものの、1500円くらいの廉価で売っていたので、純粋にジャケ買いであまり期待もせずに買ったもの。思えばゲルギエフにハマる端緒でした。

 バレエ全曲なので、組曲にない曲がたくさんあるんですが、実はそちらのほうに面白い曲が結構あります。9曲目の"In the Christmas tree"とか、12曲目"Clara and Prince Charming"とか。あと個人的には花のワルツのすぐあとのグラン・パ・ド・ドゥ用の20曲目なんか大好きです。これはもう、映画! 映画音楽です。単純な旋律を繰り返していく、あからさまなチャイさんの盛り上げパターンなのに。クライマックスでトランペットがまた通俗的なビブラートかけまくって吹き散らかしてる定石どおりの展開なのに。やはりハマってしまう私。ロシア演歌マニアとでもなんとでも呼んでくれ。でもこれ、ホントにお勧めです。オケは文句なしに上手いし。ジャケットも文句なしに可愛い。ジャケットの写真がプリントされたCDは、昔の豪華版LPみたいな雰囲気で、クリスマスプレゼントにもなりそうな可愛らしさ。ちなみに、PHILIPSからは何ももらってないです。念のため。

 そのあとにショスタコーヴィチを3連発でかけたら(交響曲第一番→第六番→第五番)あまりの野蛮さに目眩がしそうになりました。手が届く範囲にあったCDを見境いなしにプレーヤーに突っ込んだ結果の、かなりどうかと思う選曲。それなのに揃いも揃ってバーンスタイン指揮だし(というか、バーンスタインのしか持ってないような)。高血圧な演奏に強制的にテンションが上げられてしまう。そんなわけで、風邪っぴきなのに気だけは妙にハイテンション。


■ 2003.12.14   HMV

 が復活したので行って来ました。クラシックの視聴コーナーにロクなものがなかった。ぶーぶー。おかげでJAZZのほうに入り浸って、よく知らないのに「聞いたらいい感じ」なヤツに散財してしまいましたよ。

・『Return of Jazz Funk 〜Killer Jazz Funk from Groove Merchant Vault〜』
(これどこのなんだろう。日本独自企画盤とか書いてある…)

・『RUSSIAN LULLABY』Vladimir Shafranov(澤野工房)

 唯一クラシックコーナーで拾ったのはクイケン・カルテットの弦楽4重奏版モツ・レク。

・『W.A.Mozart REQUIEM KV626(version for string quartet by Peter Lichtenthal)』
  Kujiken Kwartet(Challenge Classics)

 このレクイエム、冒頭からノンビブラートの、聞きようによっては金切り声のような、黒板を爪で引っ掻いたような、思わず耳を背けたくなるようなすごいストリングスの音で始まるんですが、何度か聞いているうちにこれが忘れられなくなるのが不思議。いまわの際の藁にもすがるような切迫感が迫ってきます。このカルテット、名前しか知らなかったんですが、チェロの音がすごく良いです。太くてクリアな、豊かなベースライン。

 『寺山修司詩集』(ハルキ文庫)読了(12/12)。感想はこちら


■ 2003.12.13   口は災いのもと

「チャイ5は好きだけど吹くのはイヤ〜」とか「チャイコは遠くにありて想うもの」とか抜かしていたら、次の次の演奏会にチャイコフスキーの交響曲第五番をやることになってしまった。ががーん。こういうのなんて言うんですか。身から出た錆? 人を呪わば穴二つ?

 おそれおののいて家に帰るや楽譜を引っ張り出し、譜読みしながらCDを聞きはじめたものの、聞けば聞くほど恐怖が増します。2楽章・3楽章のソロなんか、週に1、2回の練習でものになるとは思えん。しかも譜面が真っ黒です。ほとんど吹き詰め。ブルックナーで楽したあとでは貧血で倒れそうです。あっ、また最低音でpppとか書いてやがるし!(恨み骨髄)

 我が家にチャイコフスキー5番のCDはゲルギエフ&ウイーンフィルと、セル&???(オケはどこかわからず。いまだにケース紛失中)の2枚ありました。バーンスタインのも持っていると思っていたのは勘違い。両方ともライブ盤。ゲルギエフのはかなり派手にテンポを揺らしてちょっとくどめ。それでも総じて管楽器勢はお上品です。金管群はさすがにパワフルですが、あくまでも端正な剛速球という感じ。フォルテッシモのトゥッティでトランペットが派手にビブラートかけてくれちゃったりすると、ああロシアのオケだーって思うんだけどな。ちょっとお下品で演歌ちっくなとこがいいんです。キーロフ管はラフマニノフの2番4楽章フィナーレでやってくれてたんですが、やはりウィーンフィルの芸風ではないか。残念。そのかわり、弦はちょっとやらしいくらいビブラートを効かせた演奏。低弦は弱め、ヴァイオリン・ヴィオラ層の色気全開です。3楽章までは。4楽章の追い込みと迫力は凄い。一転あられもなく疾走しはじめる弦奏は聞き応えありますが、重低音と金管の炸裂を期待した向き(私のことです。ハイ…)は、もう一声と言いたくなるかも。

 反対にセルの5番はわりと淡々としたテンポ、低音効かせめ、弦は手管なしにとにかくごりごり弾いた感じでフレーズに圧力がある。管楽器も我こそは主役とばかり全面に出ていて、個人的には泥臭めのこちらのテイストのほうが好きかも。ただこの演奏、4楽章の一部をカットしてるんですよね。どういう経緯があったのやら。全体に荒いといえば荒いんですが、素朴に気合とテンションで押し切る姿勢は良し。ちょっとお下品に音を割り気味のホルンとトロンボーンの暴れっぷりもよし。なによりティンパニの爆撃と言ったほうがいいような強打が漢前です。

 というわけで、この比較だと私的軍配はセルに挙がるんですが、ゲルギエフもこれがキーロフ管ならまた違うテイストになったんだろうな。

 はっ。それで、どうしよう。次の次の演奏会……(我に返った)


■ 2003.12.10   キャッツ!

 にゃー! キャッツ!にゃー! キャッツ!にゃー! <気に入った(笑)

 『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』を観てきました。楽しかった! すごい盛り沢山で凝り凝りで、映画館通い詰めてじっくり粗捜ししたくなる映画ですね。例によってドラマは全然見てないんですが、十分楽しめました。キャッツの馬鹿騒ぎがお馬鹿なほど、ぶっさんに残された時間を意識させられて切なくなるなんて、なんて姑息な構成!(褒めてます) 『ピンポン』を見に行けなかったので、宮藤官九郎脚本作品ははじめてだったんですが、噂に違わず凄い人ですね。

 ドラマと言えば、ここ十年くらい、ろくにドラマを見ていません。まず実家に居た頃(〜高校&浪人生)はテレビは母の統制下で自由に見られず(おかげで家人が寝静まったあとの深夜MTVを見る悪癖がつき、のちに洋楽にはまって大学時代に派手に散財という弊害を発生)、大学生になる頃にはすっかり身体が慣れてテレビ番組自体に対する興味を失い、実家や祖母宅でほぼ唯一公認されていた朝ドラも続けて見ないから楽しめず(そもそもその時間に起きていない)、会社勤めをはじめて最初の引越し先が半端でなく狭くて置けそうになかったのでテレビを買わず(寮だったので共用のがあったし)、そのままずるずるとなんとなくテレビなし生活です。おかげで人様のお家や旅行に行くと、すごく新鮮な気持ちでテレビを見せてもらいます。自分の部屋になくて支障を感じるのは、長期の休日中に日付がわからなくなることくらいですかね。それも最近は携帯を持ったので解決したし。えと……いろんな人にいろいろ心配されますけど(テレビがないことを)、意外と快適ですよ?

 関係ない話ですけど、大学のときのブラスの金管セクション気合入れは「にゅー」でした。
 らっぱ!にゅー! らっぱ!にゅー! らっぱ!にゅー! (馬鹿です)


■ 2003.12.7    鍋

 昨日は東京湾をほぼ一周して、大学の先輩のお家まで鍋をしに行ってきました。こういうイベントになると、風邪って引っ込むもんだなあ… お腹いたいくらい食べました。おいしかった。最近の自分の食いっぷりを見ていると、冬眠前の熊かと思います。

 今日は買いものリストの残りを潰しに行こうと思います。

<備忘録・買い物リスト>
・葉書用ファイル(済)
・ベッドマットカバー
・マウスパッド(済)
・大きめ重めのブックエンド(済…だけどもう一組必要そう)
・炬燵(済)
・二ヶ月遅れの妹の誕生日プレゼント(忘れてた〜…)


■ 2003.12.5    身体にわるいんじゃ

 ってくらい、キムチ食ってます。牛角のキムチ200グラムを2日で空けてしまいました。つまみ出すと止まらなくて。もともと私は漬物好きです。奈良漬系は苦手なんですが、塩漬け、味噌漬、唐辛子漬系は大好きで、きゅうりのキューちゃんから『西利』の浅漬けまで、それこそ袋開けたら最後です。我が家のお茶受けは漬物と決まっています。旅行に行っても、必ず漬物を土産に買う女です。実家があまり漬物を出さない家だった反動なのかもしれません。将来、絶対に高血圧で死ぬような気がするけど、後悔はしないぜ。

 でも風邪ひいて会社早退してきた日に、この食いっぷりは、どうかな……


■ 2003.12.4    炬燵

 ゲットしました。13日に届きます。これしきのことが嬉しくてたまらず、各方面に携帯メールの嵐(阿呆)。これで冬眠する準備ができました。寝正月万歳。

 先行きに大いなる不安をいだきつつ、今年最後の月に突入。まあでも、人間業ではできそうにないスケジュールってのは去年のほうがひどかったような。いかん、下を見たら切りがない。

 白川静『中国の神話』(中公文庫)読書中。なんだか読んだことがあるようなないようなかすかなデジャヴュを感じつつも確証はなく、でも大体書いてあることは一通り知っているような。細かいところはへえへえと思いつつ。白川さんの文章は平易で読みやすく、とても楽ちんに広範な知識の大河をぷかぷか浮いて流れていける。うん、論文とは思えない読みやすさ面白さ。






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