2005年11月の不定期日記 戻る 
不定期日記

■ 2005.11.30   井戸端会議

 お茶休憩に行ったら仲の良い同僚がいたのでこれ幸いとしばらくダベる。そこで異様な盛り上がりを見せたのが掃除嫌い自慢。いやあ、自分でもひどいレベルだと思っていたけど、同士はいるもんですね。いけない連帯感が生まれてしまったよ。

 ちなみに部屋が汚い人のタイプとしては、出したものを元の場所に戻さない積層散らかり型と、明らかな汚れやゴミを見て見ぬ振りしてしまう放置汚染型の大きく2種類があるようで、個々人でどちらかが強いとか両方の二重苦とかあるわけですが、私の場合は圧倒的に前者が強いみたいです。

 ウンベルト・エーコ先生の『フーコーの振り子』上巻読み中。どうして長いこと座礁してたのかわからないほど面白い。続きが読みたくて仕事が手につかん。


■ 2005.11.29   鬼が笑う

 今年の正月も女三馬鹿が結集することに。場所は白川郷になりそうです。世界遺産危うし。

 若干ほとぼりが冷めてしまいましたが、日曜日のラフマニノフレポ。
 都響の公演「作家の肖像シリーズ」で<ラフマニノフ>でした。芸劇でマチネ。曲目はピアノ協奏曲第2番と交響曲第2番。ピアノは横山幸雄。非常にすっきりキレイなラフマニノフでした。テクニックには文句のつけようがないのですが、私の好みとしてはあっさりしすぎ。もうちょっとロシア料理のようなこってり感が欲しいのですが、そういうの最近は流行らないのかな。二楽章ももうちょっとゆっくりやってくれるほうが好きだなあ。アンスネスのときにも思ったけど。しかし私これまで遅くて嫌だと思ったことはあっても、速くて違和感あったことってなかったのに。歳を取ったせいかな……。

 後半の交響曲第2番、これは素晴らしかった! 国内オケがあれだけ鳴るのは正直言ってはじめて聴きました。弦も管も気持ちいいくらい鳴る鳴る。それでいて実に丁寧な音の作り方でバランス、ダイナミクスも絶妙。大海原を往くような弦のうねりを聴いているのは心底気持ちよかった。特に3楽章には涙出そうでした。鳥肌が立つような弦の音色の甘さ、クラリネットのしみいるようなソロ。堪りませんね。欲を言えば四楽章のホルンのグリッサンドはもっとフルオケを吹っ飛ばすくらい鳴って欲しかったのと、コントラバスはじめ最低音域が全体的にもっと下品にぶいぶい言ってほしかったかな。(悪趣味ですみませんね。いやでもあれはあれで実に上品な素晴らしいバランスでした) どちらかと言うと音の厚みが横にぶわーっと広がるような感じじゃなくて、身の締まった筋肉質の鳴り方で、ちょっとアメリカのオケっぽい印象を受けました。それにしても指揮者のデプリーストさんは侮れない。指揮者でこれだけ変わるもんですね。客電上がるまで拍手が止まない名演でした。ここしばらくのうちの最大のヒット。

 ちなみにお昼は芸劇前のイタリアンで食べたのですが、料理も美味しかったけど、食後に注文した洋梨のブランデーが絶品。1本うちに常備したいと思ってしまいました。

 『動物化するポストモダン オタクからみた日本社会』 東浩紀(講談社現代新書)
 うざ長いのでこちらに移動しました。

 あーしかし久しぶりに頭使った。


■ 2005.11.27   Netscape4.x

 以前は職場で愛用していましたし、家でもHTMLチェックツール代わりに使っていたNetscape4.73ですが、現PCへの移行のどさくさでセットアップexeをなくしてしまって以来、持っていなかったんですが、今日ネスケのホームページで入手しました。一時期4系だけ見つからなかったんだけど、今はほぼ全バージョン入手できますね。そんなのよりOperaとかFirefoxでも入れろよと思われるかもしれませんが、私どうもタブブラウザって苦手で。

 で、インストールしてみて早速自サイトを確認するも、ぐああああああいきなりトップページから超初歩的タグ打ち間違いが発覚。これまでネスケ4系で見てらっしゃった方、ホントにすみません。line-height属性とimgタグ関連の融通の効かなさからカンペキな見栄えではないですが、ちょっとは見やすくなったかな……。

 さてこれからラフマニノフの2番聴いてきます。今週も炬燵作業は無理か(いい加減寒い)


■ 2005.11.26   昨日は

 で始まる日記もどうかと思うが東京国立博物館の北斎展行ってきました。

 有り得んくらい混んでた! 金曜の夜間開館を狙って18時前くらいに入ったんだけど、普通の企画展示の土日昼間くらいの人出でした。北斎ってやっぱ人気あるんだなあ。富嶽三十六景などルーブルのモナリザ状態で近づけず。一つ一つ丹念に見るのは諦めて、ざっと人波の後ろから流し見てこれはと思ったのだけ人垣を突破するというピンポイント作戦に切り替えました。もともとどれを見ても当たり外れはないし。通常の夜間開館くらいに人が減ってゆっくり見られたのは最後の15分くらいでしたかね。国内外からかき集めた300点の一挙展示というからそりゃ素晴らしいと思っていたけど、こうなるとやっぱり一箇所に集めるのは良くないなと思い直しました。人も集中する……。あれならむしろ分散させといたほうがいい。富嶽シリーズは太田美術館で地味に展示していたときに行っておくべきだった。痛恨。

 しかし私は風景画より人物画や動植物画が好きなので結構楽しめました。特に鳥が好きでしてね。目付き極悪、態度Lサイズな鶏が一番好きです。プロイセン軍人のようにふんぞり返って立っている軍鶏とか(あの立ち方はほんとに人間みたい)、ヤンキー座りそのまんまに羽を膨らませて地面に蹲って下からガン垂れる群鶏図とか大好き。そうそう、北斎漫画の顔をうにょーんて引き伸ばしている有名なヤツも見ました。可愛い。肉筆画とエログロ系がほとんど出ていなかったのは残念。厚さ3cmの図版買ってしまいました。高かったけど幸せ。

 祝、ガーリックエール完食。


■ 2005.11.24   休み明け

 の常でやる気が思い切りよく低迷している。

 のでさっさと会社を抜け出して山口晃展に行ってきました。日本橋三越ギャラリー。
 そういえばこの人、三越本店新館オープンのときポスター描いてましたね。地下鉄の車内広告に貼ってあるのを見つけて喰い付くように眺めていた挙動不審者は私です。あのときばかりは剥がして持って帰りたいという誘惑に抗し難かった。その原画はそれほど大判ではないけど、圧巻。まさに隅から隅まで舐めるように見てきました。楽しい! 三越関係の絵は全部ペンに水彩。それでよくここまでできるもんだという細密さ。私なんかあのうちの10cm四方だけでも、下書きがあって上からペンでなぞるだけだったとしても、「うがぁッ」とか叫んでちゃぶ台ひっくり返しそうです。それにしてもグッズコーナーにこの人の作品の大判ポスターが全然ないのが残念でした。あったら絶対買うのに。たとえ貼る場所がなくったって。

 『華氏451度』 レイ・ブラッドベリ/宇野利康 訳(ハヤカワ文庫) 再読。
 よくまあこんな作品を忘れきっていたよ。高校生のときの私にはここに描かれた世界のグロテスクさを理解する力がまだなかったんですね。そして結末の方向性のあまりの理想主義を笑う以前に、ここに描かれている世界が今となっては全く彼岸の世界でないことが恐ろしいです。


■ 2005.11.22   休前日

 は割り増し料金取りたいね。定時直前滑り込みの指示書なんかには。

 明日こそは炬燵をセットしたいと思っていたけど、よくよく予定を確認してみたらアンサンブルの練習だった! 危ない。すっかり忘れてた。なもんだから勿論練習してない。ひい。

 内患外憂という言葉が身にしみる今日この頃。葉書一枚でブルーにしてくれるよ。正月は帰らなきゃ駄目か。あーあ。

 里芋と鶏肉の煮物といりこを肴にボンベイサファイヤのロック。鍋をお守りしながら飲み尽してしまったシードルヌーヴォーは甘すぎ。シードルは好きなんだけど、もっとドライなの国内でも発売してほしい。前に一度飲んだイギリス製のやつ、どこかで手に入らないかな。

 本番を鼻先に控えながら気持ちはもう次の演奏会に飛んじゃってる面々。此れを現実逃避と申します。「ここんとこイロモノ続きだったから、次は正統派なのがいいよねー」 うん。「ブラームスの3番とかやりたいよねえ、今回ボツったしさ」 うんうん。「ベートーベンもしばらくやってなくない? 5番とかさ」 うんうんうん。「ベトは7番じゃなければ何でもいいよ」 うんうんうん!(高速ペコちゃん状態) 「でも次はソリスト来ないからアラが隠せないよね」 ……ドキドキドキドキ。


■ 2005.11.20   在庫大放出

 ふと手持ちの調味料を確認してみた。古い順。

 黒胡椒、乾燥パセリ、ガーリックエール、鰹節パック、塩、鰹出汁パック、ヌックナム、みりん、醤油、合わせ味噌、マーガリン、そばつゆ、チューブ入りの生姜、マヨネーズ、いりこ、顆粒状鶏ガラスープ、料理酒、オリーブ油、柚子胡椒、大蒜、米酢、豆板醤、オイスターソース。

 全く減らなくて困っているのが黒胡椒。これ軽く7、8年は持ってるな。逆に無闇に回転が速いのが料理酒。水分調整代わりに入れるからか。でもって加塩されてるから塩気の調味料があんまり要らなくて便利というのもあり。「ナントカの素」とか言うのは結局使い切れないと学習するのにこの歳までかかりました。考えてみるまでもなく、その「ナントカ」を連日食べるんでなければそうそう減らないわけですよ。それにしても意外とうじゃうじゃあるもんだなあ。とりあえず第一ターゲットは賞味期限が比較的クリティカルなマヨネーズか。

 やれやれ今日も働いた。大物入れ替え完了。洗濯はあとちょっと。


■ 2005.11.19   きりきり

 働かんかい。ということでやっと衣替え完了。あとは大物の洗濯と入れ替えが残っている。こたつ布団も取ってきた。ついでに帽子をクリーニングに出したらゲロ高かった。布団より高いなんて。羽帽子とかじゃないのよ。それよりショッキングなことが。生まれて初めてジャケットにカビ生やしました。あんなに乾燥剤てんこ盛りにしてたのに! カビとゴキブリと結露の存在しない土地に行きたい……。やっぱ北の大地かね?

 手元にキャッシュがあるうちに在庫薄になったストック品など買い込みに行ったら、近所の西○の真向かいに八百屋が出来てました。すごい競合状態。野菜は確実に八百屋のほうが安いから日中の売上は食われるんだろうな。でも八百屋は夕方には閉まってしまうから、そこで棲み分けるんでしょうね。人参とほうれん草となめこ買ってきた。計230円也。安。里芋があったので今日は豚汁します。

 行けないときに限って楽しすぎる面子から飲み会の誘いが。コピーロボ!(でもコピーロボと本物の間でどっちが行くか喧嘩になりそうだ……)

 練習行ってきた。ソリストが来た! えーん練習できてなくてごめんなさい。しかしアイーダはやっぱ合唱隊を一個師団連れてきて欲しいよなー。


■ 2005.11.18   給料が出た

 ので米を買いました。あ、なんか所帯じみた感じ。あきたこまちの新米。白菜とか大根とか長葱とかが美味い季節になってきましたね。最近のごった煮スープはこれに乾燥葛きりと水餃子を投入。野菜の甘みが効いて美味い。

 『虎よ、虎よ!』 アルフレッド・ベスター/中田耕治 訳(ハヤカワ書房・世界SF全集18)
 一緒にディックの『宇宙の眼』も入っているけど、時間切れで読めないまま返すことになりそう。すごく面白いんだけど、やっぱり登場人物の行動パターンがぴんと来ないところがある。これはSFに限らず外国の小説全般に多いんだけど。そういうもんだ、とは何となく承知しているんだけど、どうもそれぞれの行動の動機付けが実感としてぴんと来ないというか。特に英米の小説でこういうことが多いのは何故だろう。翻訳のせいもあるんだろうな。どうも瑣末なところが気になっちゃって。あちこちで「空間」って言ってるの、きっとspaceだから「宇宙」だよね。それでも最後でフォイルがピカデリー・サーカスのエロス像の頂上で叫ぶ演説は圧巻。

「諸君はブタだ。ブタみたいに阿呆だ。おれのいいたいのはそれだけだ。諸君は自分のなかに貴重なものを持っている。それなのにほんのわずかしか使わないのだ。諸君、聞いているか? 諸君は天才を持っているのに阿呆なことしか考えない。精神を持ちながら空虚を感じている。諸君の全部がだ。諸君のことごとくがだ……」(中略)「戦争をやって消耗しつくすがいい。惨憺たる目にあって考えるがいい。自分を偉大だと思い込むために挑戦するがいい。あとの時間はただすわって怠惰におちいるがいい。諸君は、ブタだ! いいか、呪われているんだぞ! おれは諸君に挑戦する。死か生か、そして偉大になるがいい。きさまたちが最後をむかえるときには、このおれを、ガリー・フォイルを見出すのだ。おれは諸君を人間にしてやる。おれは諸君を偉大にしてやる。おれは諸君に星をあたえてやるのだ」……

これ読んでて『モンテ・クリスト伯』をきちんと読みたくなりました。昔、子供向けの(おそらく抜粋版)『巌窟王』を読んだっきりで、それもろくに内容覚えてないからなあ。


■ 2005.11.17   ボージョレー

 の季節ですね。いくつかお誘いをいただいたけど諸々の都合で全てパス。この私が酒の誘いを断るなんて末期症状もいいところ。

 各所の整理が全く進まんのです。年末までやることが山積みです。リストアップしただけで嫌になりすぎてナチュラル・ハイ。

 書くの忘れてた『ブラザーズ・グリム』(11/13)
 モニカ・ベルッチ様目当て。期待に違わずお美しかった。こういう女優さんはもう演技しなくていいですね。ただそこにいてくれるだけでいい。眼鏡の弟くん萌えしながらもアクションシーンのカメラ回しに酔ってしまった。


■ 2005.11.14   戻ってきたのび太くん

 船はいい。船は。

 壱岐行きは大変楽しかったです。壱岐自体も海がきれいでいいとこですけど、往復の船便が楽しい。慣れてくると陸に上がったとき揺れがないのがさみしくなったりします。実のところ船中泊は初めてだったのでひょっとして酔うかな、と思ったけど、私も同行者FUさんも全く平気でした。そして揺れていると覿面に眠くなる。というわけで移動という移動を寝倒すわたくし、「ほんまにおやすみ3秒やな」と呆れ果てる同行者FUさんに見事のび太認定をいただく。そして荷造り中にひょいと発見されたので鞄に放り込んだ『写ルンです』の賞味期限が切れていた。2000年4月迄だって。そんな超古代の出土品だったとは。弄ったら動いたのでそのまま旅行中メインで使っておりましたが、現像できるかどうかは不明。その他はお行儀良くしておりましたので珍道中はありませんよ。残念。

 『山伏地蔵坊の放浪』 有栖川有栖(創元推理文庫)
 往復の飛行機で読んでた。家にあったんだけど、なんで自分がこれを買ったのかさっぱり不明。こういう純粋にパズラーの型に沿った作品にはどうも食指が動かない。地の文、キャラクタ造形、会話や描写など、小説としての部分があまりに疎かな気がします。パズラーとしては秀逸かもしれないけど、ぶっちゃけ私は謎解きにさほど興味はないのですよ。どれだけ上手いことアトラクションをドライブしてくれるかに楽しみを見出すタイプでして。とは言え他に読むものもないから惰性で全部読んでしまったけど。


■ 2005.11.11   名づけて

 島流し体験ツアー。やや、流刑地は隠岐だったか。

 壱岐の特産はウニだそうです。でも私はウニ嫌い……。何買ってくればいいんだろう。一支國パスポートは欲しいです。

 というわけでしばしのお暇を。


■ 2005.11.9   捨て捨て

 毎年これくらいの季節には粛清の嵐が吹き荒れる。年の瀬がちょっと射程距離内に入ってきて、衣替えが中途半端なまま冬に突入しようという、ちょうどこれくらいの季節。

 靴を4足捨てました。ローファーとスエードとスニーカー2足。どれもこれも完膚なきまでに履き潰しているのに何となく捨てる踏ん切りがついていなかったもの。冬物を漁っていて、何でこんなもの一シーズンも取っておいたんだろうっていうシロモノを発見しては捨てる。基本的に気に入ったものばかりを徹底的に着倒すので半端なく着潰しているんですが、仕舞う段階ではなまじ気に入っているから取っておいてしまうんだな。それでも今年は冬物はあまり補充しなくても良さそう。放っておくと服買いに行くの面倒くさいとか言い出しかねない怠け者です。冬になるとこれに拍車が掛かる。まだこたつを出してないからマシですが。

 あ、こたつ布団取りに行かなきゃ。


■ 2005.11.8   エンゲル係数

 チケット代の振込みに行くついでに溜めに溜めた通帳記入でもしてこようと昼休みに銀行に。……皆様の貴重な昼休みの時間に記帳マシンを占領したのは私です。(あ、いや洒落ているのでは毛頭なく) 大変申し訳ございませんでした。そもそも年に数回しか記帳しないのが間違ってるのか。

 で、ぺっと吐き出された通帳残高を見て、「我輩は貧乏である」ということを再認識したわけです。こういうのは数字で突きつけられないと実感湧きませんね。もろもろ厄介事が続いたのもあるけど、やはり主原因は遊びすぎか。

 こういう事態に至って我が家で真っ先に削られるのが食費です。窮乏するとなぜかエンゲル係数が下がる不思議な家計。飲みに行かないというのが一番効果的だけど、いやこればっかりはねえ……。(←やる気あるのか) しかし買い食いと「ちょっと面倒だから」という外食をやめるだけでかなり押さえ込めるもんです。一時期、ひと月ほどほとんど外食と間食をしなかったことがある。そのときは大体週一回食材をまとめ買いして、それが平均二千円くらい。お昼は食べに出ると量が多すぎるので最近はパンとかおにぎりがほとんどだから、多分ひと月で一万円くらいかな。そう考えると、米と乾麺類のストックがあったという好条件が重なっていたとは言え、ひと月の食費二万円のハードルは実はそれほどきつくないんですね。飲みに行かなければね……。(←最大のハードル)

 そんなことを言いつつ、今週末は飛行機に乗って船に乗るのです。明日は明日の風が吹く。はず。


■ 2005.11.6   四次元ポケット

 の中って一体どういう収納になっているんだろうと小学生時分から不思議だった。昔からどうでもいい重箱の隅が気になるタイプだったんだな私。

 というわけで、見つからないもの。岩波文庫版チャペックの『山椒魚戦争』。サイモン・ラトルの『第九』のCD。どうして人に貸す約束をした途端見つからなくなるんだろう。

 ハノーヴァー歌劇場&二期会公演 『さまよえるオランダ人』(11/5) 行ってきました。
 感想はこちらに移動。

 なんだか貧血気味なのでちゃんとしたものを食べよう作戦。手羽元の酢煮込み。レシピを参考にしたのはこちらこちら。調味料の配合は主に後者を参考にしつつ、水追加なしで酢の分量約1.5倍増し。酢は黒酢と米酢を使いました。砂糖はちみつ生姜はなかったので入れてません。その代わりみりん適量と長葱丸1本分投入。水分調整は酒で。鍋止めの後、新聞紙バスタオル簀巻き方式は前者のお知恵を借りました。油っこさゼロのさっぱり煮物に仕上がって満足。酸っぱいの苦手な方はレシピを守って作るともうちょっとマイルドになると思います。

 朝からCDを探すという口実でクラシックCDエンドレス再生。ボストリッジ『ノエル・カワード ソングブック』→アンサンブル・ウィーン=ベルリン『ニールセン&タファネル:木管五重奏』→クイケン・バンド『モーツァルト:レクイエム(弦楽合奏版)』→バルトルド・クイケン『ヴィヴァルディ:フラウト・トラヴェルソ協奏曲集』→ロンドン・フィル&ロンドン響『ブラームス:セレナーデ1番&2番、ハイドンのテーマによる変奏曲』 選曲が無節操なのは放っておいてやってください。

 音の洪水に頭のネジが緩んで、ついコンサートのチケット取ってしまった。ゲルギエフ&マリインスキー歌劇場オーケストラ、来年の1月。『くるみ割り』とショスタコーヴィッチの五番という最高にベタベタな選曲がナイス。ミューザ川崎。まだチケット残ってたなんて信じられないよ。とっくに売り切れてると思ってたのに。ほぼ全席種予約可能でした。ミューザはホールとしては良いらしいのに。東京公演なんか狙うもんじゃないですね。諦めていた皆様、穴場ですよ。

 そうそう、『陰陽師』最終巻、読みました。すごいことになりましたね。カバラと占星術と陰陽道。ちゃんとは理解してないんですが、晴明が月読で道満が豊受大神で真葛が稚日女ってことですよね。満ち欠けする月は死と再生を繰り返すわけで、新月に血を流して大地に殺される月は太陽と共に復活する。真葛がプロセルピナだとすると地母神たる道満とは親娘みたいなもんなんでしょうか。でも12巻で道満がヴィーナスと二重写しになっていたのはどういう意味なんだろう。そんでもって晴明が冥王ってこと?(でも巻末のホロスコープでは晴明が土星で道満が冥王星ってことでしたが) これまで晴明はヘルメス(水星)だと思っていたけど、どうやら博雅がそれに近い役割なのかな。うーん、よくわかりません。でも最後で菅公が再登場したのは嬉しかった。真葛との「魂魄を徴わせ」の一遍が全編通じて一番好きだったり。鋭敏で目の良い傍観者にして地上の王・兼家もキュートで好きです。

 あったー! 大捜索の甲斐あってラトル&ウィーン・フィル&バーミンガム市響合唱団の『第九』発見! ついでに聴きなおす。やっぱいいなあ。これもいい意味で体育会系な合唱。


■ 2005.11.4   葱尽くし

 刻んでいるうちにランナーズハイに近い気分になってきてええい面倒くさいと長葱半分を和風パスタに投入。さすがにやりすぎた。でも風邪には効きそうだな。

 ずっと胃が痛かった案件が片付いて午後からずっと腑抜けです。他にも片付けることが山のようにあるのに。給料泥棒状態で定時までのらりくらりとしていて、定時とともにどろん。我ながらわかりやすい性格だ。先延ばしにできることはぎりぎりまで先延ばしにする体質。

 杏露酒を飲み切ってしまった。最近果実酒が好きになったな。


■ 2005.11.3   お片付け月間

 約四年越しのオニオンペールがなくなった! ガーリックエールもあと一息だ。乾燥パセリは……まだまだ先が長いな。

 『コカイン・ナイト』 J.G.バラード/山田和子 訳(新潮社)
 最近とみに堪え性がなくなってきて面白くないとすぐに投げ出すもので、最後まで読めたってことはそれなりに面白かったと思います。でも最初から最後までいまいちぴんと来ない話だった。多分、まず舞台になっているリゾート地にさして興味も魅力も感じないところが最大の問題かと。そういうところで暮らしたいと思う心理が理解できないし、そこを故郷と決めて居つくフランクの心理も、弟の容疑を晴らすために来たはずなのにだんだんとそのコミュニティに同化して取り込まれていく主人公チャールズの心理もよくわからない。自分が実感も理解もできない別世界を描いた作品でも面白いものは面白いはずなんだけど、それにはその別世界がこれまで全く知らなかった価値観や理屈で動いているとか、どこか抗えない魅力があるとかいう条件が必要で、この作品はそういう部分であまり引っ掛かるところがなかったようです。

 ところでJ.G.バラードを読んだのは実はこれがはじめてなんですが、そう言ったらSFファンの友人に叱られました。「基本がなってない。『結晶世界』から読め!」と。実は別方面からもそう薦められて、でも図書館で見つからなかったから手近にあったこっちにしたんだけど。もっかい探してみよっと。


■ 2005.11.2   毒をもって毒を制す

 10月はなんかいろいろ壊れ気味だったな。反省。

 映画『チャーリーとチョコレート工場』観て来ました。
 感想はこちらに移動しました。






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